ガス給湯器の故障はなぜ起こる?症状別の対処や修理費用の目安
2020/08/03 給湯器ガス給湯器は、日常生活になくてはならない必需品ですが、長く使っていればいつかは壊れてしまいます。突然の故障に困惑してしまわぬよう、対処法を知っておくと安心です。
この記事では、ガス給湯器が故障する理由と対処法、修理費用の目安について紹介します。
ガス給湯器の耐用年数と故障原因
まずは、ガス給湯器の耐用年数と故障してしまう原因を解説します。
標準的な耐用年数は?
ガス給湯器の寿命は、10年ほどといわれています。この年数は、あくまでも標準的な使い方をした場合のもので、使用頻度や使い方によって変動します。
たとえ10年以上経過したガス給湯器でも、修理をすると一時的に使えるようになりますが、またすぐに故障してしまう可能性もあるため、10年を過ぎると交換を勧められることが多いでしょう。
過負荷や凍結によって故障
正しい使い方をしていれば、10年ほど使えるガス給湯器ですが、給湯器に負担がかかる使い方をしていると、寿命を短くしてしまいます。
例えば、家庭用のガス給湯器であるにも関わらず、業務用のような使い方をしてしまうなど、製品が持っている能力以上のことをさせてしまうと、どうしても寿命が短くなってしまうのです。
もし、ご自宅のガス給湯器が2人用など比較的小さなサイズを利用している場合は、家族が増えると故障のリスクが上がりますので、その際は大きなサイズに交換したほうがよいでしょう。
このほかにも、ガス給湯器の寿命を短くする可能性がある行為はいくつかあるので、ご紹介します。
- 入浴剤で追い炊き:入浴剤に含まれる硫黄などが給湯器を劣化させる
- 循環アダプターの掃除をしない:アダプターの目詰まりで故障する
- 雪の多い地域である:凍結などで故障しやすい
設置場所による影響も
ガス給湯器の寿命は、設置する場所によっても変わってきます。基本的にガス給湯器は屋外に設置するものですので、頑丈に作られているのですが、やはり激しい風雨にさらされるような場所や、雪に埋もれる場所では寿命も短くなりがちです。
また、ガス給湯器のそばに物を置いている家庭もあるかと思います。しかし、周りに物を置くと排気口などをふさいでしまい、故障に繋がることもあるため注意が必要です。
故障時の主な症状と対処
ガス給湯器を長持ちさせる使い方がわかったところで、故障の症状と、故障した時の対処法を紹介します。
水やお湯が出ない
水やお湯が出ない場合には、水栓が壊れているか、配管やバルブに不具合があると考えられますので、修理をしたほうがよいでしょう。また、寒い地域では凍結している可能性があります。
つづいて、複数の場所から水やお湯が出ない場合に考えられる理由を解説します。
- 断水
- 給水バルブが開いていない:給水バルブを開く
- 給水配管の凍結
- リモコンのスイッチに問題がある:スイッチを入れる
災害などの理由で断水している場合には、復旧を待つ以外に方法はありませんが、配管の凍結などは、配管にお湯をかけると直る場合もあります。
また、水は出るがお湯が出ないという場合には、以下の理由が考えられます。
- ガスメーターが遮断されている:ガスメーターを復帰操作する
- ガス栓が開いていない
- ガス切れ:ガス容器を交換する
- 給水フィルターの詰まり:フィルターを清掃する
- 水栓金具が壊れている:修理や交換をする
- 給湯器そのものが故障している
煙や臭い
煙が出たり、臭いがしたりする場合には早急な修理が必要であることが多いです。どのような症状があるのか、詳しく見ていきましょう。
- 黒い煙が出る:不完全燃焼をしており危険。早めに修理する
- 白い煙がでている:念のため点検を依頼する
- 新しい給湯器なのに臭いがする:機械油の影響の可能性。少し様子をみる
- 酸っぱい臭い・目がチカチカする:明らかな不具合。危険なので早急に修理依頼する
- ガス臭い:ガス漏れの可能性があるので、ガス会社に連絡
異常な音がする
ガス給湯器から聞きなれない音がしてきた、ということもあると思います。そこで次は音の異常について解説します。
ほら貝の音のような、『ピー』という音がする場合には、空気とガスのバランスが悪いか、ファンモーターの異常である可能性が高いです。修理や交換を依頼しましょう。
運転を止めたのにまだ音がする場合もありますが、これは特に異常ではないので様子を見ましょう。たいていの場合、3~5分ほどで止まります。また、ポンプの回転音も異常ではありません。
壁を伝ってくる振動音が気になる場合には、防音金具やパッキンを設置すると軽減する場合があります。このほかにも、異常な音が聞こえてくるケースがあるので紹介します。
- ボコンボコンという音:循環パイプの角度が悪い場合に起こる
- キーン・ゴーンという音:配管内の圧力を低減する装置によって収まる場合がある
- 点火時の爆発音:ガス臭さもあるならガス漏れの可能性あり。早めの修理を依頼する
ガス給湯器の修理費用
次に、気になる修理費用について解説します。
修理や交換費用の目安
修理や交換の費用は、何を交換するのかによっても差がでてきますが、出張費は必ず発生します。
出張費も業者によって差がありますが、2000円から受け付けていることが多いでしょう。
出張費以外にかかるのは、部品代と技術料です。修理の内容によって異なりますが、リモコン類の交換は高くなりやすく、3万円ほどかかる場合があります。
フィルターの交換のみであれば、5000円程度で済む場合もあり、価格は状況によってさまざまです。
10年以上経過したガス給湯器に関しては、部品が無い場合もあります。その場合は修理対応がむずかしいため、買い替えることになるでしょう。
保険が使える場合も
給湯器を買い替える際には、火災保険が適用される場合があります。
具体的にどのような状況で適用されるかは、保険会社に問い合わせるとすぐにわかりますが、基本的に『電気的機械的・事故特約』のある保険で、なおかつ給湯器が対象になっていれば適用される可能性が高いでしょう。
多くの場合、ガス給湯器は購入時にメーカー保証がついています。この保証期間の間は、保険が使えないので注意が必要です。
もし、ガス給湯器のために火災保険に入るなら、メーカー保証期間を過ぎてから入るようにしましょう。
まとめ
ガス給湯器が故障すると、お湯も沸かせなくなりますし、お風呂にも入れなくなるなど、生活に支障が出るので困ってしまいますよね。
しかし、正しい使い方をして、万が一の時の対処法を覚えておくと、慌てずに対応できるはずです。この機会にガス給湯器の状態をチェックしてみましょう。

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