給湯器の水抜きはなぜ必要?水抜き方法や通水方法を紹介
2019/12/17 給湯器入浴や洗い物など、毎日の生活に欠かすことのできない給湯器。
給湯器は、水抜きをしないと故障の原因になりかねません。特に寒い時期は凍結に注意が必要で、給湯器が壊れてしまう場合も。
そこで今回は、水抜きをする理由やその方法をご紹介します。
給湯器の水抜きはなぜ必要なのか?
「給湯器の水抜きはしたことがない」という人も多いのではないでしょうか。しかし水抜きには、大切な役割があるのです。
それでは、なぜ水抜きの必要があるのか見ていきましょう。
寒い季節は凍結のリスクがある
寒い季節に給湯器の水抜きをしないと、給湯器の配管の水が凍結する恐れがあります。日中は暖かい地域でも、朝晩は氷点下まで冷え込むこともあるので注意が必要です。
給湯器の配管の水が凍結すると、お湯が供給できないだけでなく、配管の中で膨張した氷が配管を破壊し、故障のリスクが増えます。水漏れのほか、漏電や電気回路などのトラブルの原因になることも。
また、給湯器内の配管だけでなく、水道管が凍結し破裂する可能性もあります。
凍結による破損は保証外
通常、給湯器を購入すると製品保証や施工保証が付いてきます。しかし、凍結によって給湯器の配管が破損した場合は、保証期間内であっても無料で修理を受けられないケースが一般的です。
凍結は、火災や水害などと同じように天災として扱われていることが多く、保証の適用外に属します。
水抜きはできるだけ毎日行う
給湯器が故障しないためにも、冬場の水抜きは毎日欠かさずに行いましょう。寒さが厳しい地域はできるだけ毎日、その他の地域でも気温が氷点下になるような日や風の強い日は水抜きをするのが最適です。
また、家を長期間留守にする場合も、万が一のために水抜きをしてから出かけると安心ですね。
給湯器の水抜き方法
一般的なガス給湯器の水抜き方法をご紹介します。水抜きは、給湯器側と風呂側から行い、手順に沿って進めてきましょう。
なお、給湯器によって方法が異なる場合もあるため、必ずお手持ちの取扱説明書を確認しましょう。
電源や水抜き栓の確認と固い場合の対処
水抜きをはじめる前に、電源や水抜き栓のほか、運転スイッチ・給水元栓・給湯栓などがどこにあるかを把握しておきましょう。
また、通常水抜きには特別な工具を用意する必要はありませんが、もし栓が固くて外れない場合は、ホームセンターなどで購入できるプライヤーを使えば簡単に外れます。
給湯器側の水抜き
最初に、給湯器側の水抜きからはじめます。手順は、以下の通りです。
- リモコンの運転スイッチを切る
- 給湯器の中にある『ガス栓』『給水元栓』を閉める
- 浴室・洗面台・キッチンなどの蛇口を開ける
- 給湯器の中にある『給水水抜き栓』『給湯水抜き栓』を開ける
以上で、給湯器側の水抜きが完了です。
風呂側の水抜き
続いて風呂側の水抜きを行います。手順は、以下のとおりです。
- 給湯器の中にある『ガス栓』『給水元栓』を閉める
- 浴槽の水をすべて排水した後、浴室リモコンの運転スイッチを入れる
- 浴室リモコンの『追い焚きスイッチ』を押し、浴槽の循環金具からお湯が出るのを確認する
- 排水がなくなったら『追い焚きスイッチ』を切る
- 再び『追い焚きスイッチ』を入れ約1分そのままにし、排水を確かめたら運転スイッチを止める
- 給湯器内の『風呂往水抜き栓』『風呂戻水抜き栓』『ポンプ水抜き栓』『風呂水抜き栓』を開ける
- 給湯器の『中和器水抜き栓』を開ける
- 電源プラグを抜く
以上が、風呂側の水抜き方法です。
給湯器の水抜き後の通水方法は?
水抜き後に給湯器を使うときは、いきなりお湯を出すのではなく、まず水が正常に通るかを確認してから使いましょう。
通水方法も水抜き方法同様、給湯器側と風呂側で別々に行います。
給湯器側の通水
最初に給湯器側の通水からはじめます。この段階ではまだガス栓は開けず、電源プラグもリモコンの電源も入っていない状態にしておきます。
手順は、以下のとおりです。
- 浴室・洗面台・キッチンなど蛇口を閉める
- 給湯器内の『給水水抜き栓』『給湯水抜き栓』を閉める
- 給湯器の『中和器水抜き栓』を閉める
- 給湯器の『給水元栓』を開ける
- 浴室・洗面台・キッチンなど蛇口を開けて水が出たら、蛇口を閉める
この手順で給湯器側の通水が完了します。
風呂側の通水
次に風呂側の通水に移ります。手順は、以下のとおりです。
- 給湯器にある『風呂往水抜き栓』『風呂戻水抜き栓』『ポンプ水抜き栓』『風呂水抜き栓』を閉める
- コンセントに電源プラグを差し込む ※リモコンの運転スイッチはまだ入れない
- 給湯器の『ガス栓』を開ける
- リモコンの運転スイッチを入れる
- 自動スイッチを入れて、注水する
- 自動スイッチを切り、湯はりを止める
- 風呂側に水が入ることが確かめたら、運転スイッチを止める
この手順で、風呂側の通水も完了です。安全に給湯器が使える状態になりました。
まとめ
給湯器の水抜きや通水は手順に従って行うことが大切です。工程も少なく比較的簡単な作業ですが、よりスムーズに進めるためにも、事前に給湯器の各栓や電源などの場所を把握しておくことをおすすめします。
寒さの厳しい冬場に給湯器が故障しないよう、水抜きをしてトラブルの原因となる凍結から給湯器を守りましょう。

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