食洗機の取り付け工事について。正しく知って賢い業者選びを

2020/08/03 食洗機
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食洗機は『卓上型』と『ビルトイン型』の2種類がありますが、取り付け工事の費用や難易度が異なります。自分で取り付けを行う際の注意点や、業者に依頼するときにチェックすべきポイントをおさえておきましょう。

食洗機の取り付け工事はどこに頼む?

食洗機の取り付け工事はどこに頼む?
食洗機の取り付け工事を請け負う業者は多数ありますが、安くて信頼できる業者に依頼したいのは当然です。見積もりの段階では以下の点に注意しましょう。

複数の業者から見積もりを取って検討しよう

取り付け工事をする際は、複数の業者から見積もりを取る『相見積もり』が重要です。相見積もりの目的は、取り付け工事の『適正価格』を知ることです。

残念ながら、世の中には適正価格を大幅に超えた金額を提示する『悪徳業者』が横行しています。複数を比較することで、適正価格、またはよりリーズナブルな業者が見つかるかもしれません。

また、見積もり時の接客態度(電話・WEB含む)から、信頼できる業者かどうかが分かります。

『安さばかりを強調して契約を急がせる』『料金の詳細を表示しない』『質問に明確な答えが返ってこない』などの態度がみられる場合、実際の工事でも、誠実に対応してもらえない可能性があります。

見積もりに含まれるサービス内容に注意

食洗機の取り付け工事にかかる費用は『本体+取り付け費用』が基本ですが、トータル金額だけでなく、詳細内容をしっかり確認する必要があります。

たとえば、ビルトインで新規で取り付けを行う場合、専用の排水管やシンク下の給水給湯配管などを設置する必要があるため、オプション費用がかかる可能性があります。

新規取り付けでなくても、既設品の取り外し・処分・配管の組み直し・水漏れ修理が必要な場合は、別料金が必要になるでしょう。

その他、工事保証・駐車場代・出張費・作業後の動作確認などが費用に含まれているかどうかも確認しなければなりません。

相見積もりを取る際は、必ずトータルの内訳を記載してもらうようにします。不明点があれば、不安がなくなるまで確認しましょう。

卓上型の食洗機は大規模な工事不要

卓上型の食洗機は大規模な工事不要
食洗機は大きく分けて『卓上型(据置型)』と『ビルトイン型』に大別できます。卓上型の工事の特徴は、大規模工事が不要で、取り付け費用もリーズナブルな点です。

分岐水栓の取り付けができればDIYも可能

『卓上型』はシンクやカウンター上に据え置きするタイプで、蛇口から給水するため、『分岐水栓』の取り付けができれば、自分で設置を済ませることも可能です。

『分岐水栓』とは、現在使用中の水栓に水の出口をもう一つ増やすための部品で、蛇口および各メーカーの食洗機に適応したものを選びます。

蛇口のレバー・カバー・カートリッジを外した後、分岐水栓の本体を蛇口に差し込み、外した順番にレバーやカバーを取り付ければ完成です。

食洗機の設置にとりわけ難しい点はなく、取り付けにかかる費用は分岐栓の購入費用や工具代のみで済むでしょう。しかし、後々のトラブルを考え、取り付けに自信がない人は業者に依頼するほうが安心です。

分岐水栓取り付け不要のものもある

賃貸マンションの場合は、分岐水栓の取り付けができないところも少なくありません。

そのような場合は、やかんなどでタンクに水を溜めて使う『分岐水栓取り付け不要』の食洗機を選択しましょう。排水ホースさえ伸ばせば、購入したその日から工事不要ですぐに使えるのがメリットです。

アース付き電源が近くにない場合は?

水気の多い場所で使用する食洗機はアース端子の専用コンセントを単独で使用するのが基本です。

アースは電気を大地に逃し、漏電時の感電の危険性を防止したり、落雷時の電位差による電気機器の破損を防いだりする役目があります。

アース付きコンセントが近くにない場合は、電気工事が必要です。まずは、電気工事士免許のある電気工事業者に相談し、見積もりを取ってもらいましょう。

アースの増設や変換が困難な場合は、『ビリビリガード』などのプラグ形漏電遮断器を使用するのがおすすめです。漏電時に瞬時に電源を遮断する仕組みで、コンセントに差し込むだけで使用できます。

ビルトイン型の取り付け工事は専門業者へ

ビルトイン型の取り付け工事は専門業者へ
ビルトイン型の取り付けは専門業者に依頼するのが理想ですが、キッチンの状況によっては、基本の取り付け工事以外の費用が発生します。見積もり時にはしっかりと確認しましょう。

給排水管の分岐の有無で費用が変わる

『ビルトイン型』の取り付けの大まかな流れは、以下のとおりです。

  1. 設置場所の確保及びユニットの土台の設置
  2. 給排水の分岐設置
  3. 給湯管の準備(分岐金具からフレキシブル管で食洗機用に延長)
  4. 分岐した排水管から食洗機に排水管を設置
  5. 本体の設置および給排水管の接続
  6. 電源コンセントに接続および試運転

『給排水の分岐設置』の段階で、もし、ビルトイン食洗機用の給水および排水管設備が整っていない場合は、分岐工事を行う必要があります。給排水分岐工事の目安が8000円~、排水分岐工事は4000円~が目安です。

専用コンセントがなければ別途工事が発生

食洗機消費電力はピーク時で約1000W以上に達するため、他の電源との兼用になれば、ブレーカーが落ちるトラブルが多発するでしょう。そのため、食洗機は単独で電源を使うのが好ましいです。

ブレーカーの分電盤に『ビルトイン食洗機用』『キッチン将来用』などの記載がない場合は、ビルトイン食洗機用の電源配線工事が必要です。食洗機の取り付け費用に加え、別途費用がかかる点に注意しましょう。

DIYはトラブルを招く可能性も

ビルトイン施工を自分で行うためには、シンク下のサイズ採寸から排水・給水工事・既存の機材の撤去などを行う必要があります。

サイズ採寸を間違えたり、取り付けを間違えたりすると、機器の故障や水漏れなどのトラブルを起こす恐れがあるでしょう。

集合住宅の階下漏水は100万円以上の修復費用がかかるケースもあり、工事費用を抑えようと思ったのが、逆に高くついてしまいます。

万が一のことを考え、食洗機の取り付けは実績のあるプロに依頼した方が安心です。

まとめ

卓上型で、かつ分岐水栓工事を必要としない場合以外は、信頼できる業者に作業を依頼するのが安心です。特に、排水・配管工事はちょっとしたミスが大きな水漏れに繋がるため、素人には難易度が高いです。

業者に依頼するときはサービス内容を確認し、相見積もりを取りましょう

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